単館映画館に行ったことがあるだろうか?単館映画館は、通が行く映画館というイメージが強い。長崎のセントラル劇場(単館映画館)は、セントラル劇場の上の階に「映画通が集うような」Cafeがある。そういうことからも、「通が集う映画館」というイメージがある。上映している映画も「他では上映されないもの」も多い。
郊外型ショッピングモールの増加と共に、おいしいポップコーンと巨大なスクリーンと座りやすい椅子があるシネコン(シネマコンプレックス)が各地に展開され、2010年頃から単館映画館の閉館が相次いだ。今は映画館の中で8割がシネコンという。そんな中で、映画館を守ろうとする地元ファンがいる単館映画館も多い。しかし単館映画館を存続させるのは難しい。映画業界も変わりつつある。2011年頃から映画配給会社はフィルム配給からデジタル配給に変わる動きが加速し、大手シネコンもデジタル化が進んだ。単館映画館が35ミリフィルムからデジタル化するには、その費用が必要だ。2010年から単館映画館が相次ぎ閉館したのも、その影響があるだろう。
1918年芝居小屋として開業した「大黒座」。1953年映画館として改築、現在もミニシアターとして存続している。この映画館を知ったのは、ももいろクローバーZが映画「幕が上がる」の舞台挨拶を行った時に、twitterで知った。この映画館は著名人も度々訪れている。映画の舞台にもなった映画館である、映画「小さな町の小さな映画館」はこの「大黒座」とそれを支えた人々を描いたドキュメンタリー映画である。2005年、苫小牧市にシネコンができた影響で数件の映画館が閉館に追い込まれたが、「大黒座」はデジタル化を取り入れ存続した。
座席48席の大黒座
小さな映画館で見るのも面白いかもしれない。ずっとシネコンで見ていた私だが、ある日「Denkikan」で見る機会があった。Denkikanは1911年開業の熊本初の常設映画館だ。98席~140席のスクリーンが3つある。
シネコンで見ていた私が、このサイズの映画館に行って気付いたことがある。それは、観客の反応が素晴らしいことだ。シネコンで見ていても、殆ど笑い声がない。面白いシーンでもだ。私もたぶん声を出して笑ったことがないと思う。過去にシネコンで「トランスフォーマー」を見ていて、面白い場面で隣に座っている連れが声を出して笑った。私的にも爆笑だった(声を出して笑っていない)が、そこで笑っているのは、私の連れだけだった。「何故、他の人たちは笑わないのだろう」と不思議に思った。
しかし、何故かこの日のこの映画館、面白い場面で観客が大爆笑しているのだ。それも大勢の観客が一斉に。こんな雰囲気の映画館に入ったのは初めてだったので驚いた。こんな映画館で見るのもいいなと思った。
このブログの著者の1人である「かすがじゅんいち」は映画好きであるが、シネコンよりも小さな映画館が似合う男だと、私は思っている。若いのに、最近の流行りの音楽よりも’70年代の洋楽を好む男だからだ。渋谷の「アップルリンク」を薦めた。休日の渋谷なので予約して行った。「アップリンク」のwebサイトより予約できる。満席とはいかないが50席くらいの座席ほぼは埋まっていた。
「アップリンク」は渋谷にある映画館で、1スクリーン50席ない映画館である。他では上映していない作品をみることができる。この映画館の利点は他で上映していない映画を見られるところだ。
福岡「TOHOシネマズ天神本館」には50席のスクリーンがある。本館のSCREEN 2は50席だ。ドアの外から50席の座席の並びを覗くと、その少なさに驚く。時折、リバイバル上映しているので、そのためのスクリーンかと思っていると、最近の映画もそこで放映している。スクリーンは3.3×8.0mと小さいが、音響は悪くない。デジタル5.1chである。
SCREEN 2の座席
このSCREEN 2に限らず、TOHOシネマズ天神の座席の作りは今ひとつである。椅子は座り心地は良い。ただ問題なのが、一番のベストポジション、スクリーンのど真ん中が通路になっているのだ。SCREEN 2の図のように、9つあるスクリーンのうち、SCREEN 1からSCREEN 6までは中央が通路である。 スクリーンのど真ん中で見たい人は、他を選んだ方が良さそうだ。
50席以下のスクリーンは他にもある。それはスクリーンの大きさよりも、高級感を狙ったシアターだ。TOHOシネマズ六本木ヒルズの1800人以上入る巨大スクリーンで見るのも迫力あるだろうが、小さな部屋で高級感あるシートで見るのもいいだろう。
57席で、全席にリクライニングシートとサイドテーブルがある。スクリーンの大きさは 3.7×8.7m、音響は デジタル5.1chである。
74席で、全席にリクライニングシートとサイドテーブルがある。スクリーンの大きさは 3.6×8.5m、音響は デジタル5.1chである。
別所哲也が開設したショートフィルムを専門に上映する映画館である。座席数は130席。
渋谷道玄坂のBnkanuraにある映画館。Bunkamuraとは、ルコニーを持つボックス型ホールや美術館を有する複合文化施設である。他では上映されないラインナップであり、音楽に関する映画や芸術に関する映画が多い。
渋谷宮益坂付近にある個性的な作品を上映するミニシアターである。映像研究所が併設されており、映像作家の育成も行っている。
下北沢にある47席の映画館。様々な作品を上映するが、専門学校「東京ビジュアルアー」の学生をメインスタッフとして商業映画を製作しているトリウッドプロジェクトを設立。その作品が上映されることもある。
阿佐ヶ谷にある48席の映画館。日本の古い映画を上映してくれる。
テアトルシネマグループのミニシアター系の映画館である。東京や大阪にも数店舗ある。シネコングループのミニシアター系であるので、入りやすいのではないだろうか。
逗子の食事をしながら映画を楽しむ映画館。座席数は20席程だが、予約制のイベント以外は予約は受け付けていない。
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